ロシア軍のウクライナでの侵攻開始から2023年2月24日金曜日で、ちょうど1年が経過した。ロシアのサンクトペテルブルク都市で、ウクライナの作家であるタラス・シェフチェンコ(Taras Shevchenko, 詩人)の記念碑に花を手向けた男性を、警察官が拘束して逮捕して連行した。
さらに同じ記念碑に花を手向けた2人の女性グループも、警察官が拘束して逮捕して連行した。
政治犯人の逮捕を追跡する団体(OVD-Info)によると、サンクトペテルブルクではタラス・シェフチェンコ記念碑に花を持って行った少しとも7人が拘束されたと公表した。オンライン・ニュースSotaが撮影した映像には、警察官が夫婦にコロナウイルス規制に違反していると説明する様子が映し出された。モスクワでは、同じくウクライナの著名な詩人であるレシャ・ウクラインカの記念碑に人々が集まり、花を捧げていた。警官隊が一行を監視したが、ほとんど邪魔はしなかった。
モスクワや他の都市のロシア人は、モスクワのウクライナ侵攻1周年を記念して、ウクライナの詩人に花を手向け、反戦スローガンを掲げた1人ピケッティングを金曜日に実施した。ロシアのメディアや市民権団体は、戦争開始以来に急増した反対意見に対してクレムリンの徹底的な弾圧の一環として、少なくとも12人が拘束された。OVD-Infoによると、ロシア第4の都市エカテリンブルクでは、市内にある政治的弾圧の犠牲者を悼む記念碑に花を持って来た少なくとも8人が拘束された。
シベリアの都市バルナウルでは、シベリア・リアリ(Sibir.Realii)通信によると、"Stop being silent(沈黙を守る) "と書かれたプラカードを持って中央広場にピケッティングした男性を含む5人が拘束された。シベリアの別の都市コムソモリスク・オン・アムールでは、私たちは喪に服していると書かれた横断幕を持って抗議した女性が拘束された。ウクライナ侵攻の最初の週には、全国のロシア人がウクライナでの戦争に積極的に抗議していた。
大規模な集会は数千人が拘束されたためすぐに立ち消えになったが、単独でのピケや拘束は1年を通して続いた。ロシア当局は、侵攻後すぐに制定した法律を施行し、プーチン政権はウクライナでの特別軍事作戦に反対するあらゆる公的表現を事実上犯罪とした。ロシア議会は、ロシアの軍隊がウクライナに侵攻した1週間後に、ロシア軍の信用を落とすことや虚偽の情報を広める行為を違法とする法案を可決した。
OVD-Infoは2023年2月24日金曜日の声明で、戦争中の365日のうち305日間、ロシア治安部隊はロシアと併合されたクリミアの各都市で、反戦の立場を理由に人々を拘束した。2022年12月中旬の時点で、同団体は、ロシアの約69の地域と、2014年にロシアがウクライナから奪取したクリミア半島で、反戦の立場を理由に刑事訴追を受けた人々は約378人を数えた。ロシア軍の信用を失墜させた罪状で、約5,500件以上の行政事件を数えた。