2022年11月24日に、ウクライナのザポリージャ州のノボソローネ(Novosolone)にて、産婦人科病棟で出産した2日後に、新生児の赤ん坊の男子であるセルヒイ・ポドリャノフ(Serhii Podlianov)を、ロシア軍のミサイル攻撃で殺害された。母親のマリア・カミアネツカ(Maria Kamianetska, 36)は、祖母のテチアナ・スヴィストゥノヴァ(左)と妹のリューバに抱かれて葬儀をした。ウクライナのザポリージャ州ノボソローネの墓地で、生後2日のセルヒイの棺桶を、母親はじっと見つめ、泣き叫びながら棺桶に近づいた。
Warning: Maria Kamianetska, 36, is held by her mother, Tetiana Svystunova, left, and her sister, Lyuba, as she mourns her baby son, Serhii Podlianov, on Nov. 24, 2022, in Novosolone, Ukraine. (Heidi Levine for WaPo )
2022年11月24日午前2時頃、母親が授乳を終えて、横のベビーベッドに寝かせた時点に、病院の産科病棟にロケットが撃墜してレンガ壁を砕いた。病院の壁は崩れ落ち、母子は瓦礫の中に閉じ込められた。母親は生存して瓦礫の中から救い出したが、赤ん坊の男子のセルヒイだけが殺害された。母親はベッドから体を起こし、ベビーベッドに向かって突進した。母親は、空っぽで愕然とした。赤ちゃんは爆風でベッドから飛び出した。母親が出産した産婦人科病院は、ロシアが併合したと主張するウクライナの4つの地域の一つのザポリージャ州のヴィルニャンスク町にあった。ザポリージャ原子力発電所から約170kmの距離にあるノボソローネの病院付近は、11月以降に特にミサイル攻撃の頻度が高くなった。11月21日午前8時20分に誕生した約6kg弱の健康な男子で、4人目の子どもだった。
ウクライナ検察庁は、11月24日までにロシア軍の侵攻により殺害されたウクライナの子ども440人以上であると公表した。それに生後2日目のセルヒイも含まれた。救助隊員が産科病棟の残骸を探しながら、セルヒイは人形のように地面にうつ伏せになっていた。葬儀の赤ん坊の目は閉じられ、顔にはまだ小さな擦り傷が残っていた。祖母と義理の姉が母親の腕を掴み、立っているのを助けた。母親は棺桶の中に身を乗り出し、赤ちゃんにそっとキスをした。神父が水をかけた後、2人の男が丁寧に棺桶を地面に下ろした。遺族が墓に土を撒くと、遠くで砲撃音が鳴り響いた。兄と妹2人は、セルヒイの墓に連れて行かれたのは、葬儀の後であった。両親は、悲劇を子どもたちに見せたくなかった。
Warning: Maria Kamianetska kisses her son during his funeral. (Heidi Levine for WaPo)