ロシア・ウクライナ戦争にて、2022年3月6日にウクライナの首都キエフの北西約25kmにあるイルピンの避難路に、ウクライナの民間人がイルピン川に架かる損傷した橋を渡って逃げた。2月24日からキエフに侵攻していたロシア軍は、戦闘から逃れてきた避難民が利用する壊れた橋に迫撃砲弾を発射して、パニックになって市民が避難していた。数百人の民衆が3月5日からイルピン川にかかる破損した橋の周りに集まっていた。ウクライナ軍はロシアの侵攻を遅らせるために、先に橋を爆破していた。キエフに近い橋の側の約100mほどの露出した道路を渡るために、首都キエフ側に逃げようとする人々は小グループを作り、一緒に逃げ出した。ウクライナ軍兵士も駆け出して、子供や荷物を拾って、ブロック塀の陰に逃げ込んだ。迫撃砲弾は、まず橋から100ヤードほど離れたところに落ちた。その後、人々が逃げている通りの一角に轟音とともに連続して着弾した。
ロシア軍の迫撃砲が市民の群衆に近づくと、民衆は子供らを引き連れて、安全な場所を探しに避難した。砲弾が通りに落ちると、コンクリートの粉塵が舞い上がり、女性と10代の息子、8歳くらいと思われる娘、そして家族の友人が地面に倒れていた。その通り近くの地面に4人が横たわり、スーツケースが散乱した。ロシア軍の迫撃砲により、イルピン近郊の戦闘から逃れようとした女性、10代の息子、幼い娘、そして家族の友人が死亡した。その4人のうち3人は、母親のテティアナ・ペレビーニスさん(Tetiana Perebyinis, 43歳)と、彼女の2人の子供、ミキータ君(Mykyta, 18歳)とアリサちゃん(Alisa, 9歳)で、即死していた。もう一人の男性は、アナトリー・ベレジニさん(Anatoly Berezhnyi, 26歳)は教会のボランティアで、一家が安全な場所に避難するのを手伝っていた。家族の荷物、青いローラースーツケースといくつかのバックパックが散乱し、吠えていた小さな犬のための緑のキャリーケースもあった。
ウクライナ軍兵士は駆け付けて、まだ脈のあった迫撃砲に撃たれた男性を助けようした。しかし、彼は意識はなく、重体の負傷のため直後に死亡した。ロシア軍は数日前からキエフ北西部の3つの小さな町、ホストメル、ブチャ、イルピンを通過して、戦闘によってこの地域から首都キエフに向かって避難している人々が迫害された。イルピン市長は、地区全体で8人の民間人が死亡したと述べた。ウクライナ政府は3月9日、激戦地から住民を避難させる人道回廊を、イルピンからキエフ近郊とマウリポリからザポーリージャなど六つのルートが設置すると合意するも、ロシア軍は直後に無効にした。