ノーベル平和賞のメダルが競売にかけられ約1億350万ドル(約140億円)で落札された。ロシアの独立系新聞ノーバヤ・ロシアのガゼータ(Novaya Gazeta)のドミトリー・ムラトフ(Dmitry Muratov)編集長は、6月16日にロシアから脱国してから、2022年6月20日にアメリカのニューヨークの競売会場にて、売上金はロシア・ウクライナ戦争下にて、ウクライナ難民に充てるとし、市民の連盟により人道支援に対して金が支払う平和を強調した。ムラトフは、「一銭たりとも受け取らない。ウクライナの子どもらを支援するため、全額を国連児童基金(ユニセフ, UNICEF)に寄付する」と表明した。医療や教育など、幅広い分野で役立ててほしいと訴えた。6月20日は世界難民の日であり、2000年12月4日に、国連総会で毎年6月20日を 世界難民の日(World Refugee Day)と決議された。
光り輝くノーベル平和賞のメダルの重さは175gで金は4.6gである。ムラトフは「私は、このメダルを今後、見ることはないだろうが、メダル売却によって生まれる収益で、救われる人たちの未来を目にしたい。世界難民の日は何より大事なのは、今も戦争が続いて、最も苦悩している市民助ける必要があることだ」と述べた。既に、ムラトフは現金払いで約50万ドル(約6800万円)を寄付していた。
ムラトフはロシアで表現の自由を守ったとして2021年に平和賞を、フィリピンのマリア・レッサと共同受賞した。ノバヤ・ガゼータは、1993年4月1日ソ連崩壊後に設立された。2000年以降に、アンナ・ポリトコフスカヤを含む同紙記者と協力者6人が暗殺された。ロシアのウクライナ侵攻直後の3月28日に事業を停止した。ロシア政府は、ウクライナにおけるロシアの行動を特別軍事作戦と呼称した。それを戦争と表現した者は、重い罰金か閉鎖に追い込まれた。4月7日にロシアの列車内で溶剤のアセトンを混ぜた赤いペンキで襲撃された。
今後について「私は政治家ではなく、一般市民だ。市民にできることは、自由な報道をすることだ」と述べ、今後もロシアのプーチン政権からの圧力に屈せず、ジャーナリスト活動を続けていく考えを表明した(共同)。