ウクライナ軍がロシア軍より2022年9月11日に奪還したハリコフ州のイジウム(Izium)地域で、2022年9月16日に調査官が発掘中の死体を検死した。ウクライナ当局は、奪還した都市イジウムの近くで、数百の墓を含む集団埋葬地を発見した。調査官や目撃者によると、死体はロシア軍の射撃、砲撃、地雷、空爆などで殺害された。ロシア国防省は9月10日に、ウクライナ東部ハリコフ州の要衝イジウム周辺のロシア軍に撤退を命じた。
ウクライナの北東部の都市のイジウム周辺の集団埋葬地を捜索している調査官は、手足を骨折した死体や首にロープをかけられた死体など、一部の死体に拷問を受けた証拠を発掘したと2022年9月16日に公表した。イジウムでは約440以上の集団墓地が見つかるも、犠牲者数は不詳である。イジウムのピシャンスケ(Pishchanske)墓地付近で、兵士だけだなく、民間人の大人や子供が、拷問や砲撃などで殺害された。拷問された1人の男性は両手を縛られ、顎を骨折し、背中に2つの刺し傷があった。9月24日時点で、約447人の死体が発掘され、約22人だけが軍人で、約215人が女性、約194人が男性、約5人が子供であった。
イジウム近くの森林で、作業員が集団墓地の砂地から次々と死体を発掘した。頭から足先までスーツとゴム手袋で保護した作業員は、死体の腐敗した跡を検死した。その墓の一部には、木製の十字架や花束が突き刺された。ウクライナ軍兵士は、発掘する前に金属探知機で爆発物を探索して、赤白のビニールテープを木々の間に張った。イジウムでの死体数は、ブチャの約448人の死体数の数倍に及ぶと予想された。ウクライナ警察は、イジウム地域で、拷問部屋も発見した。民間人だけでなく、埋葬された約17人のウクライナ軍兵士の死体数が記された標識があった。