2022年5月17日に、ウクライナのマラロハンに、遺棄されたロシア軍兵士の死体は所持品や残骸の中に横たわった。死体を処置するウクライナ軍兵士は、ロシア軍兵士の死体からの死の臭いは勝利の臭いと感じた。
ハルキフの郊外の死体安置所には、人肉が腐敗した濃厚でねっとりとした悪臭が漂った。太陽が照りつける中、ロシア軍兵士の死体は死体袋に入れられ、体液で濡れた軍服姿で横たわた。ウジ虫がロシア軍兵士の死体の皮膚をほじくり、頭蓋骨を露出させた。
2022年6月初旬の暖かい日、ウクライナ軍兵士たちの多くが、悪臭を隠すために口からタバコをぶら下げて、約80体以上のロシア軍兵士の死体を冷蔵車両からセミトラックの荷台に運んだ。戦死したウクライナ軍兵士の死体と交換するために、非公開の場所に運ばれた。
ロシア軍が2022年2月24日にウクライナに侵攻して以来に、東部国境地帯のハリコフにいるウクライナ軍の部隊は、戦場で殺害されて遺棄された何百人ものロシア軍兵士の死体を集めて、身元を確認した。
ウクライナ軍は、開戦した2022年2月14日以来3万人のロシア軍兵士が死亡したと発表したが、その数値は確認できない。ロシア軍は2022年3月25日に、戦争ではなく "特別軍事作戦 "であり、死亡したロシア軍兵士は約1351人に過ぎないと発表して以来、死者数の情報を提供しない。ロシアが死者の引き取りが消極的であり、ウクライナ軍は2022年6月4日に、2月24日の開戦以来初めて公式に死体交換を認めた。ザポリツィア地方の前線で計約320人の死体が交換されて、双方が160人の死者を得たと発表した。
交戦中の国々は、国際条約に従って、戦場に残された死者を捜索し、記録し、身元を確認するためにあらゆる努力を払う義務がある。このプロセスを通じて、紛争当事国は敵の死者の個人的尊厳を維持することも求められる。記録のために死者の写真を撮るのは、軍の標準的なやり方である。遺体を粗末にするのはジュネーブ条約違反だが、しかし、死体の記録と殺人を祝うことの境界線は、戦争の霧の下ではすぐに曖昧になる。